国立大学法人山梨大学、スズキ株式会社との共著論文発表の件
当社は、固体高分子形燃料電池向けガス拡散層(以下、「GDL」)一体型金属セパレータの研究開発を従前より手掛けております。
この度、国立大学法人山梨大学(所在地:山梨県甲府市)およびスズキ株式会社(本社:静岡県浜松市)との共同研究の成果として当社も共著の論文『Analysis of performance stability under conditions of high & low humidity of polymer electrolyte fuel cells with interdigitated gas flow channels formed on a gas diffusion layer: An X-ray imaging and modeling study(対向櫛歯状ガス流路を形成させたGDLを有する固体高分子形燃料電池の高湿度・低湿度条件下での性能安定性の解析:X線イメージングとモデリングによる検討)』(筆頭著者:スズキ株式会社 井上達也様、責任著者:山梨大学 内田誠教授)が、国際的な学術・技術専門誌「Journal of Power Sources」(ELSEVIER社)オープンアクセス版に掲載されましたので、お知らせいたします。
三者による共著論文発表は2022年11月9日に続き今回が2回目となります。
(掲載URL:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775323009990)
なお、論文の概要は下記の通りです。
・対向櫛歯状流路をガス拡散層表面に形成した燃料電池は、従来の対向櫛歯状流路をセパレータ表面に形成した燃料電池と比べて、高い性能安定性を示しました。
・X線イメージングにより、ガス拡散層の内部における液水の分布と挙動が明らかになりました。
・数値シミュレーションにより、ガス拡散層内の温度分布およびガスの流れが明らかになりました。
・解析結果から、ガス拡散層に含まれる多孔質状のリブが、セル内部の温度、ガス流れ、液水分布を制御することで、性能安定性を向上させることがわかりました。